1 これは方言?
名は体を表すと言いますが、言葉自体にも理由ありというのが持論です。釧路に住んで1年半近く。北海道で子供を叱る時の「あっぷぅ」「あっぷだよ」は初耳でした。手元の方言辞典にも載っていないのは方言と思っていないからでしょう。標準語の「めっ」のことで、これは広辞苑にあります。が、次の瞬間思いついたのが「睨らめっこしましょ、あっぷっぷ」
確かに頬をふくらませて睨む形相は怒って叱る顔に通じます。意味を知らずとも皆が正しく使っていたわけです。標準語でも方言でもないなら、返す言葉は「全国区だ」にしましょう。
確かに頬をふくらませて睨む形相は怒って叱る顔に通じます。意味を知らずとも皆が正しく使っていたわけです。標準語でも方言でもないなら、返す言葉は「全国区だ」にしましょう。
2 韓国つながり?
子供を叱る時の「めっ」「あっぷぅ」を私なりに探ってみます。実は韓国ではメンメと言い、これは鞭の幼児向けの表現です。鞭の韓国語発音は「メ」です(マとメの中間)。要は鞭で叩く=叱るとなり、意味が通じます。韓流ドラマでは、細い枝を鞭代わりにふくらはぎを叩いています。
次に「痛い」は韓国語でアップダと言います。道産子が使う「あっぷぅ」と瓜二つです。鞭で叩かれ痛い目に遭うと考えれば、納得がいきます。確証も検証もない独自説ですが、所詮はお隣同士の国であり、繋がりがあると思えば親しみが湧くというものです。
子供を叱る時の「めっ」「あっぷぅ」を私なりに探ってみます。実は韓国ではメンメと言い、これは鞭の幼児向けの表現です。鞭の韓国語発音は「メ」です(マとメの中間)。要は鞭で叩く=叱るとなり、意味が通じます。韓流ドラマでは、細い枝を鞭代わりにふくらはぎを叩いています。
次に「痛い」は韓国語でアップダと言います。道産子が使う「あっぷぅ」と瓜二つです。鞭で叩かれ痛い目に遭うと考えれば、納得がいきます。確証も検証もない独自説ですが、所詮はお隣同士の国であり、繋がりがあると思えば親しみが湧くというものです。
3 溶け込む韓国語
日本語には色々な韓国語が隠れ蓑を着て潜んでいます。慣用句のハナから始める、ハナからやり直すのハナは、韓国語で「一」のことです。日本の慣用句も全く同じ意味ですね。
出鼻(出端)をくじく、信号の変わりばな、寝入りばな、そして釧路新聞「番茶の味」から連想する慣用句「番茶も出花」。鼻・端・はな・花の文字に惑わされますが、出てすぐ、変わってすぐ、寝入ってすぐ、番茶の入れたての意味です。全て「一」「一番」「最初」の含意が共通しています。このように韓国(語)とは切っても切れない間柄なのです。
日本語には色々な韓国語が隠れ蓑を着て潜んでいます。慣用句のハナから始める、ハナからやり直すのハナは、韓国語で「一」のことです。日本の慣用句も全く同じ意味ですね。
出鼻(出端)をくじく、信号の変わりばな、寝入りばな、そして釧路新聞「番茶の味」から連想する慣用句「番茶も出花」。鼻・端・はな・花の文字に惑わされますが、出てすぐ、変わってすぐ、寝入ってすぐ、番茶の入れたての意味です。全て「一」「一番」「最初」の含意が共通しています。このように韓国(語)とは切っても切れない間柄なのです。
4 ベトナムつながり
検事になって30年、うち法整備支援(国際協力)でアジア諸国との交流が9年に及びました。その経験は印象深く、つい国際ニュースに目がいきます。ここ釧路でも採炭関係の対ベトナム協力を記事で読み、思わず頬が弛みました。
ハノイとその近郊を6回訪れ、その活気や似て非なる習慣に触れると、己や自国の行動原理を省みることもしばしば。ベトナム語(越語)は同じ漢字圏で親しみ易い。例えば,ベトナム=越南、ハノイ=河内、ホーチミン=胡志明、愛称ホー・バック=胡伯で、ホー伯父さん。ベトナム語をかじってみませんか。
検事になって30年、うち法整備支援(国際協力)でアジア諸国との交流が9年に及びました。その経験は印象深く、つい国際ニュースに目がいきます。ここ釧路でも採炭関係の対ベトナム協力を記事で読み、思わず頬が弛みました。
ハノイとその近郊を6回訪れ、その活気や似て非なる習慣に触れると、己や自国の行動原理を省みることもしばしば。ベトナム語(越語)は同じ漢字圏で親しみ易い。例えば,ベトナム=越南、ハノイ=河内、ホーチミン=胡志明、愛称ホー・バック=胡伯で、ホー伯父さん。ベトナム語をかじってみませんか。
5 耳に心地よい越語
ベトナム人の話し方は、耳に心地よいリズムで音楽を聴いているような錯覚に陥ります。その理由は、中国語の声調(発音の上げ下げ)が四声であるのに対し、ベトナム語は六声もあるからです。そのため日本人には発音が難しくもあります。
中国語は漢字が同じでも発音を想像できず、逆にベトナム語はアルファベットゆえ似た発音はできます。文字や発音の背後に漢字が浮かべば意味も取れ、日本人は学び易いのです。有り難うはカァムオン=感恩、クォックホイ=国会、キェム・サッ=検察。釧路の皆様もカタコト会話で「おもてなし」をどうぞ。
ベトナム人の話し方は、耳に心地よいリズムで音楽を聴いているような錯覚に陥ります。その理由は、中国語の声調(発音の上げ下げ)が四声であるのに対し、ベトナム語は六声もあるからです。そのため日本人には発音が難しくもあります。
中国語は漢字が同じでも発音を想像できず、逆にベトナム語はアルファベットゆえ似た発音はできます。文字や発音の背後に漢字が浮かべば意味も取れ、日本人は学び易いのです。有り難うはカァムオン=感恩、クォックホイ=国会、キェム・サッ=検察。釧路の皆様もカタコト会話で「おもてなし」をどうぞ。
6 中国つながり
漢字の本家中国が日本に与えた影響は大ですが、中でも「のれん」が面白い。漢字の「暖簾」を中国人に見せると、自然にヌァレンと発音してくれます。その昔、中国で家の入口に綿入りの布団のような物を下げる防寒具が「暖簾」でした。暖かい簾(すだれ)と書くのも道理ですが、今では見かけません。
ところが日本ですっかり姿を変え、しっかり店の入口に生き残ります。ずっしり重い防寒具がひらひら軽い布になるまで、気の遠くなるような年月が必要でしょう。すると「暖簾に腕押し」は純国産の成句と分かり、言葉の移り変わりを実感します。
漢字の本家中国が日本に与えた影響は大ですが、中でも「のれん」が面白い。漢字の「暖簾」を中国人に見せると、自然にヌァレンと発音してくれます。その昔、中国で家の入口に綿入りの布団のような物を下げる防寒具が「暖簾」でした。暖かい簾(すだれ)と書くのも道理ですが、今では見かけません。
ところが日本ですっかり姿を変え、しっかり店の入口に生き残ります。ずっしり重い防寒具がひらひら軽い布になるまで、気の遠くなるような年月が必要でしょう。すると「暖簾に腕押し」は純国産の成句と分かり、言葉の移り変わりを実感します。
7 干支つながり
アジア、特に日中韓越の漢字圏では干支の話は役立ちますが、微妙に違います。まず亥(猪)は中韓越では豚です。笑ってはいけません。猪は本来豚であり、西遊記の猪八戒の豚顔を思い出せば納得しませんか?
次にベトナムでは卯(兎)が猫、丑(牛)が水牛、未(羊)が山羊です。わずかな違いで話が弾みます。そして干支は太陰暦と密接ですから、基準は旧暦かどうかを確認しましょう。「ねずみ」に始まる干支談義が、踊るような華やぎを見せれば、日本の国連加盟演説にある唇歯輔車(別物だが助け合うの意)を実感できるかもしれません。
アジア、特に日中韓越の漢字圏では干支の話は役立ちますが、微妙に違います。まず亥(猪)は中韓越では豚です。笑ってはいけません。猪は本来豚であり、西遊記の猪八戒の豚顔を思い出せば納得しませんか?
次にベトナムでは卯(兎)が猫、丑(牛)が水牛、未(羊)が山羊です。わずかな違いで話が弾みます。そして干支は太陰暦と密接ですから、基準は旧暦かどうかを確認しましょう。「ねずみ」に始まる干支談義が、踊るような華やぎを見せれば、日本の国連加盟演説にある唇歯輔車(別物だが助け合うの意)を実感できるかもしれません。